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ネイチャーポジティブ実現に向けたTNFD開示支援
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会社名
株式会社コーセー 様
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対象地域
東京都他
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事業内容
化粧品の製造・販売
この記事を参考にしていただきたい方
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自社の製造工程で自然資本を活用しており、TNFDやLEAPアプローチに基づいたリスク・機会の特定や情報開示に関心のある方
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TNFDのフレームワークを活用しながら、ビジネス機会創出と一体となったネイチャーポジティブの取り組みを進めたいと考えている方
- 関係会社や複数の部署と共通認識を醸成し、一体感を持った開示プロセスを求めている方
課題・要望
当社は、化粧品の製造において、水や植物由来成分など、自然資本を活用しながら事業活動を行ってきました。当社が掲げる企業メッセージ「美しい知恵 人へ、地球へ。」の“地球へ”という側面のアプローチとして、生物多様性の保全等を通じたネイチャーポジティブの実現をグループ全体の重要課題と位置づけ、TNFDに沿った自然資本のリスクや機会の把握と開示を行おうと考えました。LEAPアプローチのステップを取り入れた自然関連課題の整理や開示ポイントについて、専門家から助言を頂きたく、以前から廃棄物やサーキュラーエコノミーのご相談を通じて関係性があり、また生物多様性に関して豊富な支援実績を持つアミタさんに相談しました。
解決策
まず、TNFD開示やLEAPアプローチ、その進め方に関する詳細なインプットを実施した上で、コーセー様にとっての優先すべき地域や資源の選定からご支援しました。また、LEAPアプローチに沿うと同時に、自社の強みを発揮したネイチャーポジティブな事業機会創出をステップに組み込んだ開示支援を行いました。例えば、リスクと機会を把握する段階では、単に既存のビジネスモデルのリスクと機会を分析するだけでなく「自社の提供価値は何か？」を深掘りし、自然関連課題の解決策として自社の強みを活かしたアイデアを議論する、グループ会社・部門横断のワークショップを開催しました。持続可能な経営の実現には全社・全グループ会社の連携が必要不可欠であり、本ワークショップを通じて一体感を強めることができました。
関連資料：KOSÉ Group TNFD Report（株式会社コーセー）
導入の効果
- 自社が自然資本へもたらす機会とリスクを明確にすることで、今後の対応策やアクション等、会社として取り組むべき事項を把握することができた
- 複数のグループ会社や部署とワークショップを実施したことで、ネイチャーポジティブへの方針や自社の提供価値について共通認識を持つことができ、一体感を高めることができた
- 自分たちの事業活動の結果がどう自然に影響をもたらすのか意識するようになり、ネイチャーポジティブの社内浸透につながった
- 専門家に支援してもらったことにより、TNFDが求めるフレームワークに沿って、網羅的に情報発信することができた
導入フロー
スコーピング
開示範囲を定めるために、バリューチェーンの上流と生産活動における自然資本への依存と影響を評価し、適切な優先順位付けを行いました。ENCOREやSBTNのHigh Impact Commodity Listなどの評価ツールを駆使し、自然資本への依存リスクを徹底分析した結果、「水資源」と「パーム油」が最も重要であることを特定しました。
優先地域の特定
地域を特定するにあたり、複数のリスク評価ツールを活用し、生態学的リスクや水リスクを分析しました。その結果、マザー工場である群馬工場が地下水の利用量が多く河川への排水による周囲への影響を考慮すべきことから、最優先拠点に選定しました。
依存と影響の可視化
水資源における依存度、影響を分析しました。依存として上水と地下水の利用があり、影響として排水があることを整理しました。また、取水と排水を通じて河川周辺の生態系へ影響を及ぼしうることを調査しました。
リスクと機会の特定、シナリオ分析
依存と影響の評価結果を踏まえ、リスクと機会の特定を行いました。ワークショップを通じて、単に既存のビジネスモデルのリスクと機会を分析するだけでなく、ネイチャーポジティブに向けた事業創出をするためにグループ会社・部署横断型のワークショップを実施しました。また、アミタの専門家が群馬工場に赴き、リスクと機会の優先度を見極めるために、TNFDが定める4つのシナリオに対する分析を実施しました。
目標・実行計画の策定
自然関連の依存と影響、リスクと機会を管理するために指標と目標を設計しました。
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